光ファイバーロータリージョイントご紹介

タッセイ合同会社 2011年11月1日

1.商品概要説明

光ファイバーロータリージョイント(別名光スリップリング)、英語名Fiber Optic Rotary Joint(FORJ)は、光ファイバー通信の連続性を保つために通信通路にある2つ相互回転している部分を繋ぐ不可欠な重要部品である。信号を伝送する光ファーバーの種類によればシングルモードとマルチモード(SM or MM)の2のタイプのFORJがあるが、リンクする光ファイバーの本数(光ファイバーチャンネル数)で分ければ単一チャンネルと多チャンネル(Single Channel or Multiple Channel)という2種類のFORJがある。FORJの基本原理と外観図(例)は下記図1と図2をご参照下さい。

光ファイバー通信は無線や他の有線通信に比べ伝送データー量が多い(スピードが速い)、耐EMI妨害に強い、信号が漏れにくいなどの特徴があるため応用分野が広がっている。従って電気のスリップリング(Slip Ring)の代替としてFORJは軍事、セキュリティ、インダストリー分野に幅広く使われ始めている。

2.アプリケーション(米国市場で代表的な応用例の概要紹介)

      

1) 緊急災害救援用バルーン

大地震や台風で地上にある通信や放送設備(携帯電話中継ステーションやテレビタワーなど)が破壊された場合には通信と放送の早期復帰がきわめて重要となる。破壊された建物や設備の修復は時間がかかるため米国の場合、通信と放送設備(GPS、光学監視カメラも含む)が載せられたバルーン(中にHe気を充填)をいち早く被災地の上空に上げて通信と放送の復帰が実現される。同時に被災地状況の長時間把握もヘリコプターに比べ容易である。また、そのようなバルーンは国境線監視やテロ対策もよく使われている。なお実際の使用に当たっては、風の影響と高さの調整のため、一般的に2個のFORJが使われている。バルーンの回転対策に1つ、光ケーブル・リールにもう一つが使用される。

2) 光ケーブル・リール(Optical Fiber Reel)

光ケーブル(特に海底ケーブル)の配布工事用

3) リモート・コントロール・ビーヒクル(Remotely Controlled Vehicle, RCV)

ビデオ・カメラを載せた無人車を人が行けない所に投入し情報収集や状況確認

4) ハイビジョン(HD)監視カメラ

監視カメラのヘットを回転させるため

5) ロボット

6) 先進医療システム

7) 自動物流運搬システム

モニタリングカメラに繋ぐ光ケーブルの長さが変化するのでレールが必要

8) 風力発電機ローター負荷のバランス自動調整システム

風力発電機の3つブレード(Blade)に、風力が与える負荷を計測するため3つ光ファイバー負荷センサーが付けられている。ブレード(ローターのフイン)は回転するのでFORJが必要
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以上

   
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